結婚式

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始めの頃はエスニックな雑貨屋さんでいかにも異国の人に見える服やアクセサリーを購入し、身に付けていた。
そんな格好をしていると頻繁に職務質問された。

よっぽど胡散臭い格好だったのだろう。

でも少しずつシャブ代が生活を圧迫してくる頃には、格好がどうのとかいう事に興味をなくし、適当になった。
その次は、なるべく地味な格好心がけていたら返って全身真っ黒になり、今に至る。

僕のエスニック系な格好は十代の頃からで、一時はアラビアンなサンダルと雪駄しか履かない時期が三年くらいあった。
冬でも裸足。よく足の指をコンクリートなんかにぶつけてしまい、怪我をすることも多かった。
それでも、その時期は靴を履くのがどうしても嫌だった。

高校の時の友人が結婚式をするとき、
『スーツとかイランから禰彌らしい格好で結婚式に参加してくれ』
そう言われて、黒いイスラムな服に素足で奴隷みたいなサンダルを履いて朱色の髪の毛で結婚式に行った。

物凄い目立った。
ジロジロ見られて、
『個性的やね!』と
バカにされた。

結婚式に呼んでくれた友達は

『さすが禰彌や、ホンマに素の格好で来てくれた。
お前はそれでええねん!』

そんなことを言っていた。
友人の奥さんになった人は旦那である僕の友人に、
何度となく僕の事を聞かされていたらしい。

学生時代に僕が如何にアホだったかという話ばかり、していたという。
奥さんは僕の事をいったいどんな変人なのかと思い、
一度会ってみたいという気持ちになり
自分達の結婚式には絶対に僕を招待しろ、という話だったらしい。

それで友人は僕に普段着で結婚式に参加するよう呼び掛けたわけだが、
結婚式にサンダルで行くと、式場のホテルの人に
頭のおかしなコジキかなにかと思われて、最初式場に入れない。
それで友人代表のスピーチを担当する別の友人が、
『新郎の要望で...』
とか言って、式場に入れてくれた。

当時朱色の髪の毛は珍しかったのか、提灯のように目立った。
しかもけったいな格好でサンダル。

笑い者にしたかったのかな?と思い友人である新郎に尋ねると、友人は違う、と言い自分の身内に大事な友人だと僕を紹介した。

コースの料理が終わったくらいで宴会となった。

すると、友人の親戚の叔父さんやらがビール瓶を持って僕がいるテーブルに現れて、やたらめったら飲まされた。
でも招待された半分くらいの人は、僕の事をヤバい奴と思ったようで、当然のごとくドン引きされた。

友人の奥さんの親族には芸術家だとか言ってたようだ。

二次会では新郎の地元の友人や会社の同僚達に

『こいつが噂の禰彌や』

とか言って紹介してくれた。
僕にまつわる色々な話を思いっきり脚色して話していたらしく、友人の奥さんは僕をゴリラみたいなゴツい人だと思っていたという。

いったいどんな風に話していたのか想像がついた。

結婚式のあと半年くらい経ってから
友人は持病が悪化して体調をくずし、会社を休業し病気の治療に専念すると聞いたが、友人が病名を言わなかったので敢えて聞かなかった。

その後どうしたのか聞くにきけないまま、二十数年。

いつも慕ってくれた思い出がある。
喧嘩の弱い僕をかばって、代わりに喧嘩をしてくれたり
僕の聞いてる音楽を好んで聞いてくれた。

そいつはもう、僕を忘れたかも知れないけれど
僕の個性を尊び学生時代に慕ってくれたそいつの事を
僕が忘れる事はない。


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