目眩

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目眩


俺にはもう時間がない
時間がない時間はない、時間もない
なにも出来なかったんだ
今さら気づいても時間はない
価値ある時間を作られなかった
意義ある活動ができなかった。
確かな歩みなんかあるわけない。
無い無い尽くしてみじめに足掻く

鏡を見たんだ、自分を鑑みた
そこには欲を覚えた白痴が立っていた。
時間も未来も、いや過去さえ無様なままだ。

真空の真実、傷は勲章になりえない
膿に溢れた傷痕。


謂わば、海に転がっていた貝に、真珠が宿る願いを込めて
必死に貝の口を開こうと躍起になった。


もう時間はないのだ
それに気づいた俺は貝を砕き、汚ならしい膿を
引っ掻き回して真珠を探した。
だがそれは、真珠などではなく、汚物に侵食された異臭を放つ名前さえ与えられない貝だった。

気が動転した、異臭が立ち込め息さえできない。
たとえ小さくても真珠が見つかれば堪えられたのだ。

時間もない、刺青のように傷痕を彩るつもりが
腐った貝のような、張り裂けんばかりの膿が
傷痕から漏れだした。


もう遅い。
その貝には真珠は宿っていない
腐った貝などさっさと捨てるのだ。

憐れみが嘲笑になっているのがわからないのか?

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