我に還る

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まるで前日の夕方からの酒の酔いが覚めてゆくような感触で、
文章を書くことで得られた楽しみや高揚感、未来を望んだ期待感が
消えてゆく。


薬物への執着が無くなるわけではないのだけれど、
あれほど好きだった覚醒剤も実際身体に入れなくなると、
あの感覚も遠い記憶に沈んだかのようだ。

最後の足掻きの未規制パウダーの魅力が段々と色褪せてきた。
やっぱりシャブのほうが連日乱用できたり、
僕はほとんど大したグリもなかったので良かったんだと思う。

嗜好性薬物への執着は無くならないけど、以前ほど
燃えるものもなくなり、まるで燃えカスにでもなったような気分だ。


僕は自分が好きな薬物のことを書くことが文筆への意欲に
繋がっていたと思う。 
それが証拠に薬物への渇望が薄れるにつれて、
文章を書く楽しみも覚めてきた。

もっと情念の火焔に身を焦がすような文章でないと
なにも伝わらない。
拗ねたような性根の僕に書けるのは、日陰にいる
竈馬(カマドウマ)の卑しい独り言だ。
太陽の下に出られない卑屈さの現れ。


そろそろマトモで楽しいことを考えようか。
一介の精神異常者が夢見る未来を蹴散らして、
覚醒剤を抱きしめ、暗い山に一人テントを立てて、
暗闇を切り裂く焚き火を見つめながら闇に潜む獣の鼓動を聞くような、
そんな陰気臭い山遊びではなく。

笑顔が似合う子どもたちと、オートキャンプをしに山を訪れ、
テーブルの横に拵えた炭火のオーブンで調理した
渓流魚のムニエルを家族にふるまうような、
そんな山遊びを趣味にする家族思いの父を演じる未来。

...、無いな(笑)。
俺がそんな山遊びをするのは気持ち悪いわ。
俺らしくない。


薬物依存という呪いみたいなもんにはそろそろ訣別しても良かろう。
趣味の薬物?
...アホと違うか。


最近発泡酒が飲めなくなって、マトモなビールを飲んでいる。
若い頃のように飲む量が増え始めた。
処方薬は必要な分しか服用しない。

最近鬱病気味なのは、五分前の記憶がスッポリと抜け落ちたり、
三分後に行う筈だった行動の予定を忘れて全然違うことを
始めていたりする。
そんなワケのわからん脳の機能障害に苦しめられているからだ。

こうして目的のない文章を書くのは好きだ。
無軌道で思いつき、つまり行き当たりばったりなのが楽しい。

敢えて纏まりのない話を書いている。
自分の中で散漫とした意識や記憶を収斂するために。


こうした行為の先で『我に還る』のだ。


ふふふ。

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